ここ数年、現金の調達手段として耳にすることも多くなったクレジットカード現金化ですが、そもそもこれはどういった現金調達方法なのでしょうか。
簡単に説明すると、クレジットカード現金化とは、何らかの理由で現金が必要になった際に、クレジットカードのキャッシング枠を現金に換金して調達する手段になります。
そのため、クレジットカードを保有している方であれば誰でも行うことができ、手軽な現金化手段として注目されているのです。
特に、急な要件でどうしても現金が必要であるといった方の、現金をすぐに調達するための選択肢として利用されるケースが多く見られています。

クレジットカード現金化の仕組みはどのようになっているのか?

それでは、クレジットカード現金化の具体的な方法と仕組みはどのようになっているのでしょうか?
ここでは、その中で代表的な買取式とキャッシュバック式を見ていきましょう。

買取式

最もよく見られるクレジットカード現金化の形式が、買取式になります。
これは非常にシンプルな仕組みで、指定された商品をクレジットカードで購入し、これを現金化業者に転送して買い取って貰うことで現金を手に入れる方式です。
形としては、カードで購入したしたものをそのまま転売して現金を得る方法ですので、簡単にイメージできるのではないでしょうか。

キャッシュバック式

少し変則的な形になるのが、このキャッシュバック式になります。
こちらの方式では、現金化業者が直接販売している商品をクレジットカードで購入し、そのキャッシュバックとして現金を得るという形の現金化方式です。
そのため、現金化業者は商品購入分の代金をカード会社から振り込まれるという形になります。

実際にクレジットカード現金化を行う際の流れとは?

実際に現金化業者を利用した際は、どのような流れで手続きが進むのでしょうか。
この項目では、クレジットカード現金化の方法別にその内容を見ていきます。

実店舗の業者に現金化して貰う場合

実店舗で現金化を行う場合は、まず近隣の店舗を探して来店しましょう。
全国的にも実店舗でクレジットカード現金化手続きを受け付けているショップはそう多くないので、基本的に都市部に店舗が集中しているのが特徴です。
実際に来店したら、クレジットカードで買い取り対象となる商品を購入します。
購入対象となる商品は、基本的に金券ショップで取引されるようなギフトカードや航空券等が多い傾向です。
そして購入した商品をその場で買い取って貰い、購入金額の80%程度の現金をその場で得るのが一連の流れとなります。
基本的なポイントとして、クレジットカード現金化業者は、その多くがオンラインでサービスを展開しています。
しかし、全ての手続きがweb上で完結することに不安を感じる方や、振り込みを待つよりもその場で現金を受け取りたいという方は、実店舗で現金化手続きを行うのがおすすめです。
また、買取を行う際は、クレジットカードが必要なのはもちろんの事、実店舗であっても本人確認のための身分証明書が必要ですので、忘れないよう注意しましょう。

web上や電話で業者に現金化して貰う場合

web上や電話で業者に依頼する場合も、基本的には同じ流れです。
まずは業者のホームページ内にある受付フォームや、メール・電話にて現金化手続きの申し込みを行います。
その後指定する商品を購入するよう指示がありますので、該当する商品を購入し、買い取って貰うというのが一連の流れです。
その後、問題が無ければ申し込み時に指定した口座に現金が振り込まれます。
web上の手続きであっても、基本的に即日振込の業者が多く、スピーディーに手続きをしてもらえるのが大きな特徴です。
また、こちらの場合でも本人確認のための身分証明書が必要になりますので、事前に手元に準備しておきましょう。

業者を利用せず自分で現金化する場合

クレジットカード現金化の手段として、専門の現金化業者を利用せず、自分で行うという方法もあります。
その中身は非常にシンプルで、高価買取対象となる新品のゲーム・家電などの商品をクレジットカードで購入し、リサイクルショップや質屋などの買取サービスを行っているお店に転売し、現金を得るという方法です。
この方法の場合、専門のクレジットカード現金化業者を探す手間が省ける一方、商品の購入から売却までを全て自分で行う必要がありますので、どこかのステップで躓いてしまうと、思うように現金を調達できないというケースもあります。

自分で現金化を行う場合は返品を利用する方法もあり

最も高い換金率で現金化を行う手段としては、返品を利用するという方法もあります。
これは、自分で現金化を行う場合と同じように、何らかの商品をクレジットカードで購入し、返品する際に現金で返金してもらうという方法になります。
この方法の場合、手数料や換金率・買取価格などが関わることなく、購入金額の分の現金がそのまま返ってくるので、結果的に100%の換金率で現金を得ることが可能です。
しかし注意点として、クレジットカードで決済した場合は返金もカードに対して行われるというケースが多く、現金で返金してもらえるお店やサービスを探す必要があります。
また、実店舗のお店に対して同じような行為を続けた場合、ブラックリスト入りによる出入り禁止等のリスクもありますので、この点にも注意が必要です。

クレジットカード現金化業者を利用する際に注目すべきポイントは?

それでは、実際に現金化業者選びをする際、特に注目すべきポイントはどのような点なのでしょうか。
ここでは、2つのポイントを挙げて解説します。

換金率

まず、最も注目すべきなのが換金率です。
これは、手続き上クレジットカードで支払う金額に対し、何%の割合で現金が返ってくるのかを表す数字になります。
換金率の大体の相場は70%から80%となっていますが、この数字は業者によって異なり、もっと大きな換金率で現金化を行っている業者もあるので、複数の業者を比較検討することが重要と言えるでしょう。
ただし注意しなければならないのが、一見非常に高換金率のように見えても、様々な名目で各種手数料を引き、実際の換金率が表記しているよりも大幅に低いといったような業者です。
このような業者の場合、手数料に対する説明が曖昧で不透明だったり、敢えてわかりにくいように手数料を表記しているケースがあります。
そのため、説明に不審な点を感じる業者は、利用を避けるのが懸命です。

振込スピードの早さ

もう一つ注目すべきポイントが、振込スピードの早さです。
現金化業者を利用する際には、急ぎで現金が必要だから利用するというケースも考えられますので、そのような場合には業者の振込スピードも非常に重要になります。
多くの業者が『即日振込・最短〇分』といった表記で振り込みの早さを宣伝していますので、できるだけ振込までのレスポンスが早い業者を選ぶのがおすすめです。
ただし注意点として、業者側が即日に振り込んだとしても、銀行側が営業日でなければ即日に現金を得ることはできません。
また、『最短〇分』というスピードは2回目以降の利用に適用されることが多く、初回利用の場合は本人確認手続きなどで、最短速度よりも時間がかかってしまう点に注意しましょう。

クレジットカード現金化業者を利用する際に、事前に把握・注意すべきポイント

現金化業者を利用する際には、事前に把握しておくべきポイントと、注意すべきポイントがあります。
この項目では、その重要なポイントについて2つ解説しましょう。

法的に違法ではないが、規約違反のリスクはあり

まず、クレジットカード現金化行為自体の法的・規約的な面での位置付けを把握しておきましょう。
前提として、クレジットカード現金化行為自体を明確に違法とする法律は現状無く、法律違反ではないと解釈されています。
その要因としては、実際に利用するつもりでクレジットカードで商品を購入し、その後事情が変わったため不要になった商品を売却したというケースと、クレジットカード現金化目的での商品売買が、外形的に見分けが難しいというのが理由の一つです。
ただし注意しなければならないのが、クレジットカード会社による利用規約になります。
クレジットカード会社は、その多くで現金化行為を利用規約により禁止しているので、現金化が発覚した場合には、カードの利用停止措置がとられる恐れもありますので、注意が必要です。

リスク回避のためにも、優良店選びは重要

以上のように、クレジットカード現金化行為にはリスクもあるため、そういった意味での業者選びも注意が必要です。
悪質な業者を利用してしまった場合、金銭的な損害はもちろんのこと、カード会社に現金化行為が発覚するケースも想定されますので、可能な限り安全な業者を選ぶようにしましょう。
注意すべきポイントとしては、第三者による公的な認可を証明する『古物商許可』が掲示されているか、運営会社の住所・代表者名・電話番号が明記されているかどうかです。
これらの証明書や会社の責任の所在が明記されていないような業者は、透明性が低く利用にリスクがあると言わざるを得ません。
そのため業者選びの際は、きちんとした認可と責任が証明されている業者を選ぶようにしましょう。

注意点や仕組みを理解した上で、自分に合った現金化を

以上のようにクレジットカード現金化には、実店舗での利用やweb上で手続きを行うタイプ、購入から買取まで全て自分で行う方法など様々な形式があります。
それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分に合ったタイプの手段を選ぶのがポイントです。
また、注意点でも述べたように、悪質な業者を避けて優良店を選ぶこともリスク回避のために非常に重要ですので、可能な限り透明性の高い業者をチョイスするのが大切であると言えるでしょう。